
よもぎ蒸し導入に使える補助金と、見積書の取り方
「よもぎ蒸しの導入に補助金は使えますか」——よくいただくご質問です。
結論から書くと、機材の購入は補助対象になり得ます。実際、MUUSUの機材を補助金で導入されたサロン様がいらっしゃいます。ただし、手順と時間の見積もりを間違えると一円も出ないという落とし穴があります。この記事では、制度の中身と、見積書をいつ・どう取るのかを整理します。
本記事は、小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募要領(第8版)をもとに、2026年8月時点で作成しています。補助金制度は公募回ごとに要件が変わります。実際の申請にあたっては、必ず最新の公募要領と商工会・商工会議所でご確認ください。
代表的な制度:小規模事業者持続化補助金
サロン規模の事業者が最も使いやすいのがこの制度です。商工会・商工会議所の支援を受けながら経営計画を作り、その計画に基づく販路開拓の取組みを支援するものです。
| 対象 | 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く)は常時使用する従業員5人以下の小規模事業者 |
| 補助率 | 2/3(賃金引上げ特例のうち赤字事業者は3/4) |
| 補助上限 | 50万円。インボイス特例で+50万円、賃金引上げ特例で+150万円、両方で+200万円(最大250万円) |
| 必要なもの | GビズIDプライム、商工会・商工会議所が発行する事業支援計画書(様式4) |
| 採択率 | 直近(第19回)は約47%。およそ2社に1社 |
創業直後の方には、別途「創業型」という類型もあります。創業後1年以内の事業者(事業開始前を含む)が対象で、これからサロンを開く方はこちらも検討対象になります。実際にこの創業型で採択され、MUUSUの機材を導入されたサロン様がいらっしゃいます。なお、一般型と創業型の重複申請はできません。
よもぎ蒸しの機材は対象になるのか
対象経費は8区分に分かれており、機材は「機械装置等費」に当たります。よもぎ蒸しの導入で考えると、おおよそ次の切り分けになります。
| 項目 | 扱い |
|---|---|
| よもぎ蒸し椅子・壺・コンロなどの機材 | 機械装置等費として計上できる可能性があります |
| よもぎ・漢方ブレンドなどの消耗品 | 消耗品は対象外です |
| パソコン・タブレット・Wi-Fi機器 | 汎用性が高いものとして対象外です |
| 単なる取替え更新の機器 | 新たな販路開拓につながらないものは対象外です |
| チラシ・看板などの制作 | 広報費として別枠。上限30万円(税込)、それ単独での申請は不可 |
| ホームページ・予約システムの構築 | ウェブサイト関連費として別枠。上限30万円(税込)、それ単独での申請は不可 |
| 店舗の改装工事 | 委託・外注費として対象になり得ます |
ただし、個別の可否は最終的に商工会・商工会議所と補助金事務局の判断になります。経営計画の中で「その機材がなぜ販路開拓に必要なのか」を説明できているかが分かれ目です。
既存のエステ・整体院によもぎ蒸しを追加するケースは、「新しいメニューによる新規顧客層の開拓」として説明を組み立てやすい形です。具体的なメニュー設計は サロンのメニューによもぎ蒸しを追加する方法(エステ・整体院向け) をご覧ください。
最大の落とし穴:先に買うと対象外になる
ここだけは必ず覚えておいてください。
交付決定前に発注・契約・購入・支払い(前払い含む)をしたものは、補助対象になりません。
注意したいのは、「採択」と「交付決定」は別ものという点です。公募要領にも、採択通知書だけでは補助事業を始められないと明記されています。採択の後に見積書を提出し、審査を経て交付決定通知書を受け取ってから、そこに記載の交付決定日以降に発注できます。
採択発表から交付決定までは、見積書を速やかに出してもおおむね1〜2ヶ月かかる場合があるとされています。この間は発注できないので、開業日を逆算するときはこの期間を必ず見ておいてください。
実際の導入事例でも、採択のご連絡をいただいた後、「手続きが完了したので発注したい」という連絡を受けてから発注書をお送りする、という順番で進めています。
直近の公募(一般型・通常枠 第20回)のスケジュール
| 申請受付開始 | 2026年11月5日 |
| 様式4(事業支援計画書)発行の受付締切 | 2026年12月4日 |
| 申請受付締切 | 2026年12月15日 17:00 |
| 採択発表 | 2027年3月頃の予定 |
| 補助事業実施期間 | 交付決定日から2028年3月31日まで |
見落としやすいのが様式4の発行締切が申請締切の11日前にあることです。これは商工会議所側に発行してもらう書類で、しかも受付締切以降の発行依頼はいかなる理由があってもできません。相談の予約から逆算すると、さらに前倒しになります。
「一年先を見越して」が現実的
スケジュール表だけを見ると数ヶ月の話に見えますが、実際には商工会議所への相談、経営計画の作成、見積の取得と修正が先にあります。
弊社の導入事例では、準備を始めてから採択に至るまでに7ヶ月かかった方がいらっしゃいます。その方からも「一年先を見越してプランを考えたほうがいい」と伺っています。補助金を使うなら、開業時期はそれを前提に組んでください。
補助金のスケジュールと開業準備を、1枚の資料で確認できます
この記事の申請スケジュールに加えて、機材費・内装費・物件費の総額モデル3パターン(30万円〜1,000万円)、収益シミュレーション、損益分岐点の記入式ワークシートまで収録した「よもぎ蒸しサロン開業ガイド」(A4縦15ページ)を無料でお渡ししています。見積書を取る前の資金計画づくりにお使いください。
見積書の取り方
申請の準備段階で見積を取ること自体は問題ありません。対象外になるのは発注・契約・支払いからです。むしろ、採択発表後交付決定までに、計上したすべての経費について見積書等の提出が必要です。
相見積が必要になるライン
第20回公募要領では、発注総額(1件あたり)が50万円(税込)超の場合に2者以上からの見積が必要とされています。第19回までは100万円超でしたので、古い解説記事を参照する際はご注意ください。
なお、中古品の購入は金額に関わらず2者以上の見積が必須で、理由書による随意契約も認められません。中古のよもぎ蒸し機材を検討される場合はここを押さえてください。
その他、見落としやすい実務ルール
- 支払いは銀行振込が原則。1取引10万円(税抜)超の現金支払いは認められません
- 代表者・役員の3親等以内の親族への発注は対象外です
- 単価50万円(税抜)以上の機器は処分制限財産に該当し、一定期間は勝手に譲渡・廃棄できません
- 補助金は交付額確定を受けた事業年度の収益となり、法人税・所得税の課税対象です
MUUSUでの見積もり対応
MUUSUでは、補助金申請に使える形式でのお見積書作成に対応しています。必要な情報はこの程度です。
- 屋号・宛名(申請主体と同じ名義)
- 導入を検討している構成(一式セットか、個別の機材か)
- 台数・ブース数
- 希望の納期(交付決定後の発注を前提に逆算します)
見積書には内訳を示す必要があるため、セット内容を品目ごとに分解した形で作成できます。また申請の過程では、経営計画の修正や商工会議所からの指摘に合わせて、見積の中身を何度も組み直すことがあります。弊社はその書き直しにも対応していますので、遠慮なくお申し付けください。予算額が先に決まっている場合は、その金額に収まる構成をこちらで組むこともできます。
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補助金だけを前提にしない
最後に、資金計画の考え方として大事なことを。
採択率はおよそ2社に1社です。つまり、申請しても半分は通らない。さらに公募要領にも「補助事業遂行の際には自己負担が必要となり、補助金は後払いです」と明記されています。一度は自己資金で全額を支払う必要があります。
補助金と融資を組み合わせる
実務でよくあるのは、補助金に採択された上で、支払いの原資は融資で用意して発注に進むという進め方です。弊社の導入事例でも、この順番で進められたサロン様がいらっしゃいます。
つまり、資金の土台は自己資金か融資で作り、補助金は「通れば実質負担が下がるもの」と位置づけるのが安全です。開業時に使われる融資については、開業に必要なもの・費用の全体像でも触れています。また、どの水準の売上が必要になるかは 収益シミュレーションの記事 の損益分岐点の式で計算できます。
資金まわりのご相談も承ります
MUUSUを運営する弊社自身、創業支援融資と信用保証協会付きの融資を利用して事業を立ち上げてきました。補助金と融資のどちらを軸に置くか、機材費と運転資金をどう配分するかといった資金まわりのご相談も、サロン様のご事情に合わせて積極的にサポートさせていただきます。
売上計画の根拠になる数値(単価・客数・原価・損益分岐点)は、直営店の実態をもとにお出しできます。具体的な進め方は、個別のご相談の中で一緒に整理していきましょう。
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よくあるご質問
まだ開業していなくても申請できますか?
小規模事業者持続化補助金には「創業型」という類型があり、創業後1年以内の事業者(事業開始前を含む)が対象です。これからサロンを開く方はこちらが候補になります。ただし一般型との重複申請はできません。
採択されたら機材代は全額もらえますか?
いいえ。補助率は2/3で、残りは自己負担です。さらに補助金は後払いなので、一度は自己資金または融資で全額を支払う必要があります。上限も通常は50万円(各特例適用時は増額)なので、機材代全体をカバーするものではないとお考えください。
見積書はいつもらえばいいですか?
申請の準備段階で取っていただいて問題ありません。対象外になるのは見積ではなく、交付決定前の発注・契約・支払いです。むしろ採択発表後から交付決定までの間に、計上した全経費の見積書を提出する必要があります。
相見積は必ず必要ですか?
第20回公募要領では、1件あたりの発注総額が50万円(税込)を超える場合に2者以上の見積が必要です。一式セットはこのラインを超えることが多いため、準備に入れておいてください。また中古品は金額に関わらず2者以上が必須です。
受け取った補助金に税金はかかりますか?
かかります。交付額確定を受けた事業年度の収益として計上され、法人税・所得税の課税対象になります。具体的な処理は顧問税理士や所轄の税務署にご確認ください。
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